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営業が使ってはいけない言葉・その意味 | ランキング6位~10位

ろくまる

前回、営業が使ってはいけない「NGワードランキング1位~5位」で
言ってしまうだけで、信頼関係が崩れてしまう危険度が高いワードをご紹介しました。

まだ、「NGワードランキング1位~5位」をご覧でない方は、記事の最後にリンクがありますので、是非、合わせてお読み下さい。

では、NGワード6位~10位までをご紹介します。
下位だからと言っても、基本的には使わない方がいい言葉ですので注意してください。

NGワードランキング

第6位~第10位

第6位:「たぶん」「おそらく

「たぶん」「おそらく」は、「わかりません」に似ているニュアンスで、営業が言いがちな言葉になります。

「たぶん」「おそらく」を使う時、営業は、「うーん、確実ではないけど、確かこうだったなー」のような感覚で、「たぶん、こうこうです」と「推測」で答えていると思います。

ただ、お客さまからすると・・・

お客さま
お客さま

たぶんって・・・大丈夫なの?なんか適当な営業だなー

と思われてしまいます。

この推測の意味の言葉は、お客さまに、無責任に捉えられ、あいまいな内容で伝わります。

あいまいな内容は、お客さまにとって不安でしかなく、さらに不信感も抱いてしまいます。

もちろん会話の中で、「〇〇です」と、断言して話せない事も多々あると思います。

断言できない事については、どこからどこまでは断言できて、どこからどこまでが、断言できない(未確定要素)のかを具体的に説明して、あいまいな回答を含めないようにしましょう。

例えば・・・

お客さま
お客さま

このソフトはうちのパソコンでも使えますか?

営業
営業

おそらく、使えると思います

この回答では、使えない場合もあるという事になりますので、お客さまは、不安に感じると思います。

具体的に回答すると・・・

お客さま
お客さま

このソフトはうちのパソコンでも使えますか?

営業
営業

OSはバージョンXX.X以上で、メモリーはXXGB以上であれば、問題なく使用できます。

ただし、セキュリティの設定によっては動作しない可能性がありますので、1度パソコンの環境を確認させて頂ければと思います。

このように、具体的に、断言できる事と、できない事を分けて回答すれば、誠実な印象は伝わりますし、お客様の不安も取り除くことができます。

「たぶん」「おそらく」を絶対に使ってはいけないケース

営業は、お客さまに商品・サービスを提供して、対価としてお金をいただく事が仕事です

お金に関わる部分、特に「見積」や「契約」に関係しては、「たぶん」「おそらく」などを会話で使用すると、完全に信頼を失います

例えば、見積提示の時に・・・

お客さま
お客さま

このオプションは、契約の後でも、追加できますか?

営業
営業

はい、たぶん、大丈夫です

このように、あいまいに、その場で、大丈夫と回答してしまい、契約後、このオプションが追加できなかったら大問題ですよね。

このように、あいまいな説明や回答は、信頼を失うだけでなく、時には、大きなクレームにまで発展、最悪の場合、折角頑張って契約できたのに、契約解除などということもありえます。

ですので、少しでも不安な点、明確に回答できない点があった場合は、それを素直に認め、お客さまに伝え、対応するべきです。

例えば・・・

お客さま
お客さま

このオプションは、契約の後でも、追加できますか?

営業
営業

申し訳ありません。オプションついては、すぐに確認して、ご回答させて頂きます

ここで、注意なのですが、お客さまに期待を抱かせる言葉が入る回答はNGです。

ろくまる
ろくまる
営業
営業

たぶん、大丈夫ですが、念のため確認します

確かに、この回答であれば、断言はしていないので、問題なさそうに思えますが、実際、「確認したらダメでした」となったらどうでしょうか?

ろくまる
ろくまる
お客さま
お客さま

大丈夫そうな回答して安心させておいて、何を言ってるんだ!

となり、期待を裏切る形となり、少なからず、信頼関係が下がる可能性があります。

もし、また次の商談で、同じように、営業が「たぶん、大丈夫ですが、念のため確認します」と言ったら・・・

お客さまは、どう思うでしょうか?

多分、お客さまは、「前も、たぶん大丈夫と言って、ダメだったから、当てにしないでおこう」と、営業の言葉を信じてもらえない可能性があります。

最悪の場合、あの営業は、「たぶん大丈夫と言って、ダメだったから、もう他の会社の営業に相談しよう」と考えられて、2度と商談が来ないケースもあり得ます

お客様に対して、安易に「たぶん」「おそらく」といった無責任にも捉えられるワードを使う営業は「私、仕事あまりできない人です」と自ら言っているようなものです。

経験上も、「たぶん」や「おそらく」を平気で使う営業は、仕事に対しての誠実さがあまり感じられず、確認をしないで、自分の知識や思い込みで仕事を進め、後でトラブルを引き起こしている人が多かったと思います。

POINT

お客さまに、あいまいな期待を持たせないことも、信頼関係を築く上では重要なポイントになります。

第7位:「けっこう

けっこう」という言葉も、日常でよく使うと思います。

例えば・・・

営業
営業

〇〇さん、けっこう、歌お上手なんですね

営業
営業

初めて、オムライス作ったけど、けっこう美味しく作れたと思う

この「けっこう」は、上記のように、プライベートでは、「とても」「かなり」「すごい」などいう意味で使われる事が多いと思います。

ビジネスにおいては、「すごい」と言う意味ではなく、「ある程度」という意味で使われる事が多いです。

まず、「けっこう」という言葉は、使うシーンで意味に違いがあるという事を認識しておきましょう。

この「けっこう」という言葉は、ビジネスシーンでは、「たぶん」「おそらく」と同様にあいまいな言葉になります。

使うシーンとして、お客さまに、商品・サービスを提案しようとする時、具体的な数字は言えないが「けっこう」実績がある、100%ではないが90%くらいは自信がある時など、お客さまに、アピールしたい時などに、つい口にしてしまう言葉だと思います。

例えば・・・

営業
営業

この商品は、けっこう、お客さんからの評価が高いんですよ

営業
営業

このサービスは、けっこう昔から提供していまして、長く使って頂いているお客さまが多いです

などになります。

この会話だけでは、お客さまに、あいまいなイメージしか伝わりません

もし、「けっこう」を使ってしまった場合は、もう一言、何かメリツトなどを伝え、あいまいさを少しでも減らすようにしましょう。

(例1)

営業
営業

この商品は、けっこう、お客さんからの評価が高いんですよ

営業
営業

ですので、購入して頂ければ、費用対効果が期待できます

(例2)

営業
営業

このサービスは、けっこう昔から提供していまして、長く使って頂いているお客さまが多いです

営業
営業

ですので、安心して、長く、ご利用頂けます

このように、メリットとなるような一言加えると、少しお客さまの印象も少しは変わると思います。

ただ、「けっこう」を使うと、お客さまは、信ぴょう性に欠けた、あまり有益な情報ではないと感じてしまい、信頼が下がる可能性もあります。

また、このような会話は、お客さま、営業共に時間のムダになり、お互い、何の得にもなりません。

POINT

商品・サービスなど、アピールしたい時は、「けっこう」は使わず、メリットなるような言葉をを使うようにしましょう。

第8位:「専門用語・業界用語

ここからは、そこまでお客さまの信頼を下げるなどの可能性は減りますが、できれば使わない方がいいワードになります。

お客さまに商品・サービスを説明する時、つい専門用語や略称を使っていませんか?

ろくまる
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お客さまが、ある程度、その業界の事を知っていれば、会話は通じると思いますが、あまり知らない場合は、意味が理解できず、「何を言っているか、よくわからない営業」という烙印を押され、相手にしてもらえなくなる可能性があるので注意しましょう。

お客さまのレベルにもよりますが、専門用語を避けて、誰でも分かる言葉で表現して会話をしてください。

私の場合、IT業界の営業でしたので、英語3文字の略称や、専門用語などが、かなり多くありました。

年配の経営層の方にプレゼンを行う時は、意識して、例えば「ディスプレイ」とか「モニター」と言わず「テレビ」と言ったり、できる限り専門用語を使う事を避けるようにしていました。

ろくまる
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また、業界毎でも、好みが結構変わります。

IT業界やコンサル業界では、横文字が多用されるケースが多いですが、官公庁や自治体などは、逆に横文字を避ける傾向があります。

さらに、同じ製造業でも、言葉の表現が変わる事もあります。

例えば、製造業で一般的に使われる「設計変更」という言葉も、「設変(せっぺん)」と言ったり、Engineering Changeを略して「EC」と言ったりと、同じ業界の中でも言い方が違う場合があります。

ですので、業界用語を使える場合もあれば、全く通じない場合もあるという事です。

POINT

まずは、お客さまの知識、業界の慣例を知ってから、それに合わせて対応行っていきましょう。

第9位:「すいません

商談で、「すいません」を使ったら即アウト!という様なシーンは、ほぼ無いと思います。

また、お客さまとの信頼関係があれば、問題になる事無く、自然に会話が進んでいくと思います。

ただ、この「すいません」が厄介なのは、反射的な口癖になっている人がかなり多いという事です。

何かにつけ「すいません」を連発し、中には意味不明な会話になってしまっている営業の方も見受けられます。

少し誇張していますが、例えば…

営業
営業

すいません、今のパソコンは何年くらい使っておられますか?

お客さま
お客さま

そうですね、3年目くらいになります

営業
営業

そうですか、すいませんが、どこのメーカーを使われていますか?

お客さま
お客さま

○○○です

営業
営業

そうですか、サポートの対応はどんな感じですか?すいません

会話が続き・・・・・・

お客さま
お客さま

では、見積をお願いできますか

営業
営業

すいません、では、来週お持ちさせて頂く形でよろしいですか?

お客さま
お客さま

あっ、後、今日の打合せ資料、データでもらえますか?

営業
営業

あっ、すいません、明日、メールで送らせてもらいます

お客さま
お客さま

この営業さん、なぜ、毎回あやまってるの?

どうでしょうか?実際の所、こういう会話をする人、けっこういると思います。

1.立ち位置を勘違いしている

営業は、お客さまを敬う気持ちは絶対必要ですが、お客さまより、自分の方が立ち位置が低いという関係ではありません

営業はお客さまに、有益な商品・サービスを提供し、お客さまは、その対価としてお金を払う、という対等な関係です。

ですので、自分が下の立場にならないとダメだという認識は捨ててください

2.お客さまへ積極的にアプローチできない

お客さまと会うと、どうしても緊張してしまい立ち位置が下になってしまう

自分に自信がなく、発言したことに対し、ついフォローのつもりで言ってしまう

もし、「緊張する・自信がない」などの場合は、営業という仕事の本質は何かを、一度真剣に考えてみてください。

例えば、お客さまに喜んで頂ける事、有益な商品・サービスを提供する事などと考えれば、お客さまに対する意識を変えることができるかもしれません。

3.「すいません」の代わりの言葉は・・・

まず、「すいません」や「すみません」は、いずれも敬語ではない、ということを認識してください。

すいません」は、感謝、謝罪、依頼/質問の3つの意思を表現する時に使います。

この3つの意思表現を、「すいません」ではなく、違う言葉で伝えられるようにしましょう。

1.感謝

これは、お客さまに対し、お礼・敬意を払い、感謝を伝えることをしなければなりません。

ですので、「すいません」の代わりに「ありがとうございます」を使いましょう。

お客さま
お客さま

(椅子を勧めて)どうぞお座りください

営業
営業

あっ、すいません

営業
営業

ありがとうございます

2.謝罪

謝罪する時は、「すいません」の代わりに「申し訳ありません」を使いましょう。

営業
営業

この度は説明不足で、すいませんでした

営業
営業

この度は説明不足で、申し訳ありませんでした

営業
営業

この度は、ご迷惑をお掛けし、お詫びいたします

3.依頼/質問

依頼もしくは質問をする時は、「すいません」の代わりに「恐れ入ります」などを使いましょう。

営業
営業

すいません、今のパソコンは何年くらい使っておられますか?

営業
営業

恐れ入りますが、今のパソコンは何年くらい使っておられますか?

これまで、色々な営業の方を見てきましたが、「すいません」が口癖になっている人で、できる営業だなと感じた方はいませんでした。

POINT

お客さまの立場になって考えてみると、やたらと「すいません」を連発する営業を信頼して、何かを任せようと思う人がいるでしょうか?
おそらく、いないと思います。

すぐ「すいません」を連発する人は、お客さまと自分の関係が対等になっていない事が大きな要因だと思います。

お客さまとは、対等な立場でビジネスをしています。

「すみません」は封印して、3つの意思表現を使って会話を進めましょう。

第10位:「お役にたてれば

これは、会話の中だけでなく、メールなどにもよく使用している言葉だと思います。

意味としては・・・

役立ててもらえれば・・・」とか「役立ててもらえたら・・・」になります。

よく、「お役にたてれば幸いです」など言葉を付け加えると思います。

これは、「役立ててもらえたら嬉しいです」というような意味になります。

簡単に言うと「役立ててほしい」ということなのですが、

内容としては、「~してもらえたらと嬉しいです」というような意味で、とても丁寧な、お願いの敬語フレーズになります。

ただ、お客さまからすると・・・

営業
営業

今回ご紹介したサービスの中で、御社に何らかのお役にたてればと思います

お客さま
お客さま

こっちで、どのサービスがいいのか考えないとダメなの?

お客さま
お客さま

うちの事情をあまり知らないのに、お役に立てれば、とかよく言えるなー

お客さま
お客さま

結局、何か売りたいだけ?

このように、お客さまは、「お役にたてれば」と言われても、営業の真剣さや誠意は感じられず、あまり深く考えずに、場当たり的な対応をしているように受け取る事があるという事を認識してください。

私自身も、色々な仕入先から提案を受けたことがありますが、「お役にたてれば」と言われると、「説明の中で、役に立ちそうなの、あったっけ?」と思う時が多々ありました。

ろくまる
ろくまる
ろくまる
ろくまる

また、結構強引な営業で、「このサービスは、御社に絶対お役に立つサービスです」と言い切られた時は、心の中で「大きなお世話です」と言っていました。

本当に「役に立ちたい」と思ったら、事前に、お客さまの事を色々と調査し、ニーズか課題を想定してから訪問するべきです。

単なる、商品・サービスの紹介ではなく

営業
営業

今回、是非御社のお役に立ちたいと思いまして、〇〇というサービスを紹介させて頂ければと思います。

営業
営業

お客さまの△△事業で、このように活用いただくと、今よりも、さらにコスト削減が可能ではないかと思います・・・

そうすると、お客さまも・・・

お客さま
お客さま

コスト削減できるのか・・・一度、話を聞かせてもらおうかな。

のように思ってもらえます。

POINT

事前準備をしっかりすれば、提案のポイントも明確になり「お役にたてば」という言葉は出て来なくなると思います。

まとめ

今回は、営業における「NGワードランキング第6位~第10位」をご紹介いたしました。

いかがでしたでしょうか?みなさん使っていませんでしたか?

他意なく無意識に使っていた言葉もあったのではないでしょうか。

今回ご紹介したNGワード以外にも誤った敬語やカタカナ用語の羅列など、お客様に不愉快な思いをさせる言葉は沢山あります。

ご自身でも、何が良くて、何がダメなのか、勉強していきましょう。

お客さまは、「前向きに考えたい」から、商談を受けてくれています。

また、対応してくれる「営業さんを信じたい」と思って、話を聞いてくれています。

このような、お客さまの思いを理解して商談に臨んでください。

また、お客さまは、営業の言葉だけでなく、営業担当者自身の人柄も見て判断されます。
このことを、しっかりと理解して営業活動を頑張ってください。

NGワードランキング1位~5位はこちらから・・・

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